室瀬和美さんの個展

日本橋三越本店で開催されている、蒔絵の重要無形文化財保持者の室瀬和美さんの個展にお伺いしました。


日本橋三越HPより


室瀬さんの工房には、以前一度、工房見学に伺わせていただいたことがあります。

今回は、新作の展示のほか、復元に携わっておられた、琉球楽器についても展示されていました。琉球には、琉球楽器に代表されるような漆芸の文化がありましたが、戦後、途絶えてしまったそうです。それを、資料や、徳川幕府に献上された文化財から、技術を復元し、数名の後継者が育ったところだとお伺いしました。それまで、足掛け20年。一度途絶えてしまった技術を復活させることの難しさを感じました。


また、今回の作品の中には、琉球の伝統的な漆芸技術を取り入れて作られたものもあります。そうやって、伝統的な技術を復元させるだけではなく、どのように芸術作品として取り入れるか、という点も実物を見せることで若い世代に示しておられるのだとお話していただきました。


自分のためだけでなく、社会全体、また、その分野全体の将来を考えて行動されている方は本当に素晴らしいと思います。


今日は、目の保養になるとともに、本当に勉強になりました。
私も日々精進したいと思います。