座禅から学ぶこと 〜事に尽くす〜

今年になってから、知り合いの方にお誘いいただいて、座禅会に参加させていただいています。
参加者には、経営者の方が多いのですが、仕事に必要な基本的なことは、私たちの仕事にも共通すると感じますし、見逃しがちだった視点に気がつかされることも多く、良い機会をいただいています。


毎回、座禅のあと、道元禅師の教えを勉強するのですが、今日のテーマは、「万法に証せらるる」という教えでした。自分の利害を捨てて、物事に取り組めば、全てのモノ、コトからバックアップされるという教えだと理解しています。


本来、私たちの仕事はそうあるべきものだと思います。でも、実際には「あの人が言っているからそうしないといけない」というような形で物事を調整してしまっていることが結構多いと感じます。そういう仕事は、あとに残らないことが多いと感じます。


一方で、色々な人の意見を聞き、きちんと自分の頭で考え、こうするべきだと思って一生懸命取り組んだ仕事は、色々な人に協力してもらえるし、その関係が今でも生きています。こういう仕事をもっとしていかなくてはならないのですが、あまりにもその割合が少ないのです。そして、そういった仕事も、実は限られた人の意見だけを聞いていたのかも知れないと感じています。


このようなお話を講師の先生にしたところ、「人に尽くすのではなく、事に尽くすという感覚を持たなくてはならない。そのためにも、わからないことはどんどん聞いていけばいい」というコメントをいただきました。


本当に、普段人の意見を気にして動くことがいかに多いかを思い知らされます。しかし、人の意見は変わることもあり、プライベートは別として、仕事の中で、特定の人の意見のみを基準にしていると、仕事の軸が定まらなくなる可能性があります。


人ではなく、事に尽くす。 仕事をしていく上で、心がけていきたいと思います。